漫画では物語の無駄を削るという勇気を持つべし!

物語には必ず無駄なものが入ってくるもの。ストーリーを作っていると捨てがたいセリフやシーンがいくつも出てきたりするんだけど、その中から取捨選択して削っていかなければ蛇足ばかりの駄作になってしまうのです。

物語の無駄は読者の退屈を招く

一言で言えば、物語が飽和状態。何でもかんでも詰め込みすぎるといけない。一般的に美しいと言われる人はみんなスリムですよね。なので無駄な贅肉は落としてスマートにしちゃいましょう。

以下の記事では詰め込みすぎる危険性をまとめています。

漫画などにおける無駄とは何なのか

例えば、せっかくの漫画の世界で現実世界の平凡なやり取りをしてしまうと、それが無駄となるわけです。

「おはよう」「やあ、おはよう」のようなやり取りが何度も続いたら飽きてしまうはず。逆にこれらがキャラクターが周りから親しまれているという意味を持つのであれば無駄にはならず、読者に与える情報になるため使い方次第。

ジョジョの第五部にブチャラティというギャングがいるけど、市民とすれ違うと挨拶をされるほど慕われているのに驚く。この場合はギャングなのに、みんなに好かれているというギャップも相まって印象的なシーンとなっているわけです。

つまり、無駄とは裏のないもの、メッセージ性のないもの、意味のないものとなるのです。

無駄なやりとりはシチュエーションを考えると変わる

今日はいい天気ですね、という当たり障りないセリフがあるとします。正直、漫画の中というものはページ数やコマが決まっていて、無駄な尺を使えないのが現実です。こういったセリフは基本的に排除される存在となります。

しかし、もし初デートでこのセリフを言ったとしたらどうでしょう?かなり月次なシーンですが、主人公が彼女との会話をつなぐために、緊張しながらも一生懸命やっているという姿になり効果的になります。

要はそのシーンや物語で必要なのかどうかなのです。とりあえず詰め込んでおくのと、わかった上で無駄のようなシーンを入れるのは別というわけですね。

無駄なセリフでキャラクター作り

漫画を描く上でセリフは結構邪魔モノで、できれば今日はいい天気だな~というセリフ一言で済ませてしまうのではなく、セリフはなく朝日を浴びながら背伸びしている方が効果的です。

しかしセリフとはキャラクターを魅せるためには必要不可欠な要素です。ダラダラと長ったらしいセリフでも、そのキャラクターを魅せるために必要であれば入れる価値は大いにあります。

僕が無駄なものは削れと指摘を受けてガリガリと排除していった結果・・・何とも味気ない漫画に仕上がりました。原因はまさにキャラクターの魅力がなく、個性がない喋る人形みたいな感じだったからです。こういった漫画の要素まで削ってしまうと、魅力的なボディにはならずにガリガリの痩せっぽっちな漫画になってしまいます。太りすぎもよくないですが、痩せすぎもよくないですよね。

なので、無駄と思わせない、読者を疲れさせない、そういった肉付けをしていく必要があります。

プロットやネームを描き切って最後にチェックする時に、こういった角度で見てみるのも大事だと思います。いらない贅肉は落としてスマートな漫画に仕上げましょうや!

どうも、ぷ~ちんです。

やはり意味があるからこそ人間は価値に気づくのだと思います。