漫画は好きな作品をパクってこそなんぼ!そこから生まれるオリジナリティがある!

「パクり」なんとも響きの悪い言葉ですよね。しかし、人の技術をパクってこそ成長できるというもの。いうなれば職人の技を盗むといったところだと自分は思う。

パクりは悪いことではない

パクりと言えば、物をパクったなど世間一般ではいい印象がない言葉。漫画業界でもパクり漫画など言われたりします。設定が似てたり、キャラが似てたり、世界観が似てたりと色々あります。

意図していようが意図していなかろうが、読者がパクりと思ったら格付けされてしまうのが悲しいところ。

そもそも新しいもの自体生まれない

漫画に限らず、物語が作られ続けてきてかなり長い年月が経ってます。そのため新しいものが生まれることは皆無と言っていいでしょう。音楽業界もクラシックの時代に全て出尽くしたと言われています。

影響を受けてこそのオリジナリティ

自分が好きだと思った作家の影響を受けて作品を作る。こういうサイクルで作品は生まれ続け、色々な作品に影響を受けて混ざりオリジナリティになっていくものだと僕は思ってます。

では、何がパクりなのか?

https://blogs.yahoo.co.jp/mashinerer/34038938.html

もちろん一字一句同じ漫画を描いたらパクりです。コレに尽きますね。一時期、「なめくじ少女」をほぼ丸々やってしまった「恨み晴らさでおくものか」という漫画が話題になりました。コマ割りやキャラクターのデザインは違うものの、他はほぼ一緒なのでこれはさすがにアウトでしょう・・・。

あとはトリックとかも結構厳しい。金田一少年の事件簿で、死体をバラバラにしてそれぞれが保管しているという異人館の話しがあるんですが、島田荘司さんの占星術殺人事件と同じトリックを使っていてめちゃくちゃ問題になりました。

絵柄が似ている、雰囲気が似ている、テーマが同じ、そういったものは違うと思います。まんま流用するのが盗作で禁止行為だと思います。

キャラクターでオリジナリティを見出す

いわゆる付加価値というものをキャラクターで与えます。

例えば、勇者がドラゴンを倒しに行くという同じストーリーがあったとして。キャラクターが違えば、考えも違うわけですから行動に影響してきて、とりまく環境(仲間や敵)も変化していくというわけです。これがオリジナリティだと思います。

時代ごとにおける要素を入れる

これもオリジナリティを見出すための重要な要素。1970年ごろの漫画には絶対に出てこなかったであろうサイバー戦争など、時代に合わせた要素を入れるのは一つの手。昔じゃスマホはおろか、携帯電話なんていうものも出てきませんからね。

名探偵コナンで、ずっと監禁されて小説を書かされていたゴーストライターの話があるんですが、その人の中では時代が昭和で止まってしまっていて、小説内で電車のホームの柱越しに待ち合わせしているという今じゃ考えられないような古くてロマンチックな演出が使われていて事件の突破口を開きました。時代ごとの常識というか、一般的になっている要素を取り入れるのもオリジナリティの一つだと思います。

似たような作品はたくさんある

同じようなネタを扱っている漫画作品はたくさんあります。七不思議や怪談、神話、科学など、いかに自分らしさを入れていくかが重要なポイントではないでしょうか。

スタンリー・キューブリック監督の失敗

https://tetsu-eiga.at.webry.info/201204/article_6.html

スタンリー・キューブリック監督は映画2001年宇宙の旅の制作をしている時に、人類の祖先となり知恵を与える宇宙人を考えていたそうです。そこで、多くの画家やイラストレーターを集め「これまで見たこともないような生き物をデザインしてくれ」と頼んだとのこと。が、しかし、誰一人としてそれはできませんでした。みんなが描いてきたのは、生き物を混ぜ合わせたキメラのようなものばかりだったとのこと。新しいものを生み出すのは不可能と感じたスタンリー・キューブリック監督は、仕方なくモノリスとして登場させることにしたのだとか。

このことで監督はこう語っています「想像もつかないものは想像すらできないことを学んだ」。何とも深い言葉です。完全なオリジナルなど存在せず、人間が今まで経験してきたものや影響を受けたものからイメージを組み合わせてできるものだということですね。

どうも、ぷ~ちんです。

世の中に新しいものなどないのです。・・・と、思いたくない自分もいます。