箱書きでまとまった漫画のシナリオを構築してみよう

箱書きというストーリー構築のツールがあります。なんじゃそら?って人の方が多いと思うので、あんまり有名じゃないかな。

しかし、アメリカの脚本家養成学校などでは一般的に教えてたり、使っているものなので実用性はあります。

では、箱書きが漫画制作にどのように役立つのか紹介していきまっしょい。

箱書きとは?

箱書きは一言で言ってしまうと、シーンごとに分けて要点をまとめたもの

出来事、キャラクター、場所、時間などのシーンをハコに入れていくというイメージです。

場所 王様のお城
時間軸 始まり
キャラ 主人公、姫、王様、魔王
出来事 姫の婿を決める舞踏会が開かれる
セリフ みなのものよくぞ集まってくれた
伏線 影で姫を狙う魔王

シーンごとにこういった感じでまとめていけちゃいます。

上の表みたいなのが一般的だけど、シーンごとにまとめていると結構大変なので、もう少しやりやすい時短バージョンの箱書きを紹介しようと思います。

3つのハコに区切る

大ハコ、中ハコ、小ハコの3種類に分けて、その中に漫画のストーリーに必要な情報を詰め込んでいきます。

とりあえず、大ハコは大まかなもの、中ハコは少し細かいもの、小ハコはかなり細かいものを入れると認識していおけばOK。

イメージとしてはマトリョーシカ人形みたいな。開けていくとどんどん細かい情報が出てくるといった感じ。

起承転結による箱書き

かなりざっくりですが、シーンではなく起承転結で箱書きをすると、よりストーリーラインがわかりやすくなる上に、ネームに移るための時短にもなります。個人的に起承転結でやるのが漫画を作る上では楽なんじゃないかなと思うのです。ネームとかもあるし、なにも箱書きで全部を完結させるわけじゃないので。

大ハコ 中ハコ 小ハコ
主人公登場 姫の婿を探す舞踏会が開かれる 小心者の主人公だが幼馴染の姫にお近づきになりたくて参加する。
魔王が姫を連れ去り、主人公は冒険へと旅立つ ①情報を得るために酒場へ

②伝説の剣を求めて

③魔王の城につく

①酒場で伝説の剣の情報を聞くとからかわれるが、魔物に襲われたところを助けたら慕われ旅の仲間に。

②ドラゴンが住む山に仲間と伝説の剣を取りに行く。死を覚悟したが仲間に助けられ伝説の剣を手に入れる。しかし仲間は命を落とす。

③長い冒険をしてきてようやくついた魔王城。様々な試練や罠を乗り越え魔王と対峙する。

魔王と決闘 苦労の末、手に入れた伝説の剣で倒す 仲間の犠牲によって手に入れた伝説の剣で打ち倒す。
平和が戻る 姫との結婚が許される 思いを告げられなかった主人公が成長し告白、姫と結婚してハッピーエンド。チャンチャン。

ファンタジーチックな感じでさら~っと書きました。

大ハコ⇒中ハコ⇒小ハコの順にどんどん情報が細かくなっていきます。小ハコより細かい情報を書く場合はセリフのやりとりなどになります。

自分自身で流れを理解できればいいので、大ハコだけしか書かないでネームに移っちゃったりとかも全然あり。自分が使いやすければそれでいいのだ!

細かく作る人なんかだとセリフまで書き込んだりします。

箱書きとプロットの違いって何?

よく箱書きと比較されるのがプロットです。はっきり言ってしまえば役割は同じで、特に違いはないです。

ただ、箱書きはプロットをより視覚的に見やすくしたものと思ってもらえればいいのかなと。

どちらの方が考えをまとめやすく使いやすいかで選んでいけばいいと思います。

プロットをアイデアと捉えて箱書きでまとめる人、箱書きでプロットもカバーする人、プロットだけで済ませる人などなど、自分のやりやすい方法でストーリーを作れればいいんじゃないかな。

別に箱書きはやらなくてもいい

箱書きは必須かというとそういうわけじゃないのです。ざっくりとしたプロットでネームに移ってもいいし、その間に箱書きを挟んで整理してもいいし、使うも使わないもその人次第。

ちなみに僕は箱書きは使いません。プロットをセリフまで細かく書くので箱書きという手順が不要になってます。ただプロット作業に入る前のアイデアをまとめる段階で似たような事をしてます。

人それぞれ使いやすいやり方で箱書きを活用していきましょう。

どうも、ぷ~ちんです。

使う、使わない、どちらにせよ知っておいて損はないやり方なのです。