漫画というか物語を作るうえで絶対にやってはいけないのがこれ。読者が知り得ない情報を使うというもの、これはトリビアなどといった知識的な部分ではありません。
今回は、この究極のタブーについて紹介します。
読者と主人公は対等でなければいけない
読者は主人公の目を通して物語を知っていき真相やラストに辿り着きます。この過程における情報を少しずつ取り入れ理解しながら読者は物語という道を歩いていくわけです。
読者が見ていないものを使うのは御法度
つまり主人公自身が見ていないものを使ってはいけないということ。
どういうことかというと、ミステリー漫画だとして、主人公が犯人に読者が見たこともないような証拠を突きつけ逮捕するというもの。
これは、物語上で一度も登場しておらず、読者が色々な証拠や聞き込んだ情報をひっくり返してしまう裏技。
今まで、読者は主人公となって歩んできた道(過程)がまったくの無に帰る瞬間になってしまい、間違いなく読者は怒る…というか呆れてしまいますw
レースをしていて正規のコースを走っていたのに、裏道を使ってゴールされたら腹が立ちますよね。
全ては見せなくても良いが、示唆しなければいけない
ここが重要となります。
全部見せてしまうと、謎や想像する楽しみがなくなります。
そのために伏線などを用意し読者自身に想像させ楽しませます。また、こういった根回しをすることで、主人公への感情移入もさせやすくなり相乗効果が生まれます。
伏線については以下の記事からどうぞ。
予告なしに主人公が裏で行動してはいけない
まとめると、伏線もなしに主人公が裏で工作して敵を倒すというものがNGとなります。
読者を騙すことはとても大事なことですが、気持ちのいい騙し方をしましょう!
実はタブー犯してるけど面白い作品がある
と、散々ダメだとこき下ろしてきましたが、この裏で勝手にやってるのに面白い作品があります。いや、まぁ、個人的にですけど。
それはリーガルハイ。人格破綻者の弁護士である古美門研介が繰り広げる法廷コメディです。堺雅人さんと新垣結衣さんが出演していましたね。
許される理由はキャラクターにある
ギャグ強いから許されるっていうところもあるんだけど、何よりも古美門研介というキャラクターにこの荒業が許される要素があります。
最初の方はもちろんこんな事はなかったんです。が、徐々に進んでいくにつれて古美門研介なら何かやってる・・・と自然と思うようになってくるわけです。特にシーズン2にこういった場面は多かったかな。なので見ていると、やってるんだろ?そうなんだろ?ぎゃふんと言わせるんだろ?と期待しながら見てしまっているんですね。本来伏線を張らなければいけないものを、キャラクター自身が読者に予見させているという状態。読者自身が主人公の古美門研介として歩んできた道ゆえにできる技と言えるでしょう。
いかにキャラクターという要素が漫画などに重要かというのを思い知った瞬間でした。

どうも、ぷ~ちんです。
これは本当にタブー中のタブー。物語が一瞬でつまらなくなるので絶対にやめましょう。例外はあるけどw