漫画において悪役は重要なファクターです。そんな悪役を自分なりにパターン化してみました。もちろん種類は無限ともいえるので大きくカテゴライズした感じになります。これが全てではありませんのでご参考程度に!
悪役は大きく分けて2パターン
漫画などの悪役は大きく分けて「絶対悪」と「ライバル」の2パターンだと思ってます。個人的にですハイ。
絶対悪
主人公とは絶対に相容れない存在です。警察と殺人鬼、勇者と魔王のような(もちろん仲間になるストーリーもありますが、今回は例なので・・・)。圧倒的な力を持っている場合が多く、漫画などではラスボス的な立ち位置の悪役です。
ライバル
スポーツ漫画などでは必ずこの悪役になってしまいますね。
一緒の思想や目的であれば、一番の理解者であり最高のパートナーとなること間違いなしの組み合わせだったりします。敵対しているのだが、状況によって手を組ませたりすると胸熱!スポーツ漫画だと合同チームで夢の共演、ハンニバルのレクターとクラリスもこれに当たりますね。
悪役を細かくパターン化した6タイプ
悪役をさらにパターン化すると、大まかに以下のようなものに分類されると思ってます。もちろんこれだけではありませんし、悪は原作者の人生の中で経験してきた思いなどからも生まれます。漫画などのキャラクターは、そういった点で千差万別ですよね。
噛ませ犬タイプ
いわゆる小物タイプの悪役です。漫画のストーリーに深く関わりはしませんが、序盤に登場させ主人公の力を読者に伝えるような使い方ができます。
主人公が打ちのめし、圧倒的な力を持っていると読者に伝え「こいつ強えぇ!」と思わせることができます。逆に主人公がやられてしまうことで、ストーリー序盤の小さな壁としても使えます。さらに主人公サイドにいる場合は、敵の強さをしらしめるための生け贄にされることも・・・。
例としては、やはりギロロ伍長が・・・。ドラゴンボールのヤムチャなども該当しますね。あの漫画は、どんどん強い敵が出てくるのでピッコロもベジータも噛ませ犬になってしまいました。
愉快な悪役
見ていて微笑ましくなる悪役っていますよね。低年齢の漫画やアニメなどに適役かと思います。
例を挙げると、ポケットモンスターのロケット団やタイムボカンのドロンジョ一味です。
ここらへんが有名かな〜と、愉快な悪役には何故かトリオというルールがありますねwちょっと不安定でアンバランスな感じがいいのかもしれません。
もちろん1人でもお笑い担当の悪役はいます。こういったキャラクターが時折見せるシリアスな表情や発言は最大のギャップにもなり、読者を惹きつけると思います(もちろん漫画のキャラクター全部に言えてしまうことですが・・・w)。
漫画のラスボスという扱いではなく、ライバルとしての扱いや後で仲間になるような扱いをされることが多いですね。
信念のある悪役
悪役も考えあって悪いことをしている方が魅力的です。何も考えずに悪事を働いていたら、単なるキチガイですからね。
自分の信念があるので、悪いことも良いこともします。悪事を働く場合には理由を明確にし「あぁ、こいつが悪いことするのも仕方ないかも」と思わせるのが大事なポイント。
例えば、ザ・ハンドレッドというテレビドラマにケインという組織のナンバー2がいます。彼は、宇宙ステーションで酸素が少なくなった危機を回避させるため、100人近くもの人間を殺そうと決行します。これだけ聞けば虐殺者ですが、100人の命が犠牲になって5000人の命が助かるという理由をつければ善行ともとれます。結局良い人だったというパターンが多いですね。
善人ではないけど、信念の強い悪役としては漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の吉良吉影などがあがります。ただの快楽殺人者なのですが、その異常性を事細かく描写している反面、几帳面な生活や一般人目線の感覚などが読者に親近感を沸かせ魅力的な悪役になっています。
意外性のある悪役
いわばギャップを持ち合わせる悪役です。
説明するまでもないかもしれませんが、サスペンス系の漫画などの犯人に多いです。
一見、真面目な人間がとんでもない闇を抱えている。清廉潔白で正義感の強い検事が証拠を捏造しまくっていたなどなど。読者に与えるインパクトは強烈です。が、こういった漫画などに慣れている人には展開を読まれやすいという難点があります。
ダークヒーロー
年齢層は高めになりますが、主人公が手を汚す悪役という設定です。
例を挙げると、ハンニバル・レクターや夜神月です。
ダークヒーローって、すごいカッコよく魅力的で人気がありますよね。しかし、安易に扱ってはいけません。何故主人公が悪事に手を染めるのか、何故こんなヒドイことをするのか、というバックボーンや設定をしっかり作りこまなければいけません。しっかりとした人格をもたせなければ、チープなキャラクターになり魅力は半減どころか0になります。
これは、悪事を働くキャラクター全般に言えてしまうことですが、動機というものを用意しなければいけません・・・。
突然変異型
先程からキャラクター作りやバックボーンをしっかりした悪役が重要だ!と書いてきましたが、それをひっくり返す悪役がこれ。まさに、悪事において何の動機もなく、彗星のごとく現れる悪役です。もちろんバックボーンも語られません。
例としては、ダークナイトのジョーカーが挙がります。
ジョーカーは突然ゴッサム・シティに現れ、マフィアたちをねじ伏せバットマンと対決します。動機は一切語られることなく、過去のことさえも語られません。
ジョーカーは口の傷を、親父にもっと笑えと切られた、妻が悲しそうだったから笑おうと思って切った、など話す度に内容が変わっています。まさに謎に包まれた悪役なのです。悪役の過去を描くことで、読者に感情移入させやすくできますが、この突然変異型は何もないので魅力的にするのが非常に難しいです。失敗すると、ただのキチガイになり魅力もクソもなくなってしまいます。
漫画における悪役まとめ
バックボーンをしっかり設定し、何故こんなことをしているのかを明確にすることで、漫画を読んでいる読者を納得させることができます。
悪役のタイプによって、漫画のストーリーは180度変わると思います。ハンニバル・レクターがロケット団だったら、まったく違う話になってしまいますよねw
漫画に対する悪役考察はこのへんにしておきます。
答えなんかありませんが、漫画を描く参考になればと思います。
どうも、ぷ~ちんです。
悪役って主人公と対をなす存在なのでかなり大事。個人的にはもっとも重要なポジションだろうと考えてます。