読んでもらう漫画を作り上げる重要な4つの要素

漫画を描き始めて思うのは、どうやったら面白いものが描けるのかだと思います。読者の目線に立つのはもちろんですが、漫画を作り上げている4つの要素を知るというのも、面白い漫画を作る知識としての第一歩だと思います。手を動かさず、頭でも漫画というものを考えてみましょう。

4つの要素が漫画を作っている

漫画って言われて想像するものは何でしょう。

  • あの漫画のあのキャラクターが好き!
  • ストーリー展開が神がかっているこの漫画が面白いよ。
  • 独特な世界観に惹き込まれるあの漫画が素敵だよ。
  • この漫画のメッセージ性とテーマに痺れた。

色々あると思います。どれも捨てがたい魅力ですよね。

今挙げた4つが漫画を作り上げている大事な要素なのです。

これらは目に見えない要素であり、それを具現化して伝えるのが漫画ならではの絵です。さらに絵をサポートしているのがセリフです。絵という人形を動かす原動力と言えるのがキャラクター、ストーリー、世界観、テーマでしょう。

①:キャラクター

おそらく漫画で1番大事な要素がキャラクター。今や漫画の差別化をするにはキャラクターでするしかないと言われているくらい重要です。他の要素をまとめあげる役割を担っています。

②:ストーリー

漫画を読んでてストーリーに惹き込まれたことがある人も多いと思います。世界観やテーマがストーリーという道に組み込まれ、キャラクターがその上を歩くというイメージです。

③:世界観

独特で魅力的な世界観も漫画という異次元体験ができるものの強みですね。普段体験できないことを体験できる、あの職業の裏側を見れる、幼稚園のお遊戯会の木の役も世界観を作る非常に重要な要素なのです。

④:テーマ

漫画に一貫性を持たせ、ストーリーやキャラクターの道標となる要素であり、コアとしての役割があります。影に潜むフィクサー的な。

漫画じゃなくてもこの4つの要素は言えていることで、某有名遊園地、ネズミが主人公のアレでありますが、アレもまたこの4つの要素で作り上げられていると思います。コミカルなキャラクター、不思議な世界で繰り広げられるファンタジーな体験、夢のある世界観、テーマ性のある施設、某有名遊園地を想像すると4つの要素がしっくりきます。

キャラクター、ストーリー、世界観、テーマ、それぞれのバランスを考える

バランスなんてあるの?と思うかもしれないけれど、世の中に出ている漫画を見ていくと4つの要素のパラメーターの割り振り方がわかります。

  • 例えば、キャラクターにガンガン振った場合は、特にこれといったストーリーなどがなく、日常を追いかけていくような漫画になります。「よつばと」はキャラクターの魅力に大きく割り振っている漫画だと思います。小さい目的はあるものの、本筋となるような大きな目的は特にありません。
  • ストーリーに大きく割り振っているものにはミステリー系統のものがイメージしやすいです。中にはストーリーで取り扱う事件にフォーカスを当てすぎてキャラクターを魅せるシーンがないなんていうものもあります。
  • 世界観に大きくパラメーターを振るとSFやファンタジーといった作品になってきます。その世界で生きている人々の細かいルールなどを描き、まさに一つの世界を作り上げます。ジョジョの奇妙な冒険第四部に杜王町という町がでてきますが、本当に存在しているかのようなレベルで世界観が作り込まれています。また、鬼灯の冷徹では地獄という世界を面白おかしく体験させてくれて、どうでもいいうんちくも盛り込まれていて楽しめます。
  • テーマを重要視しているのは鋼の錬金術師かなと思います。錬金術というブレてはいけないテーマがあり、世界観、ストーリー、キャラクター、全てに一貫性を持たせています。

バランスをとった漫画もあれば、ほぼ0に近い状態まで一部を削り、他を研いで研いで研ぎまくるといった漫画も多数存在します。

僕はジブリがつまらないと感じるのですが、大変人気があります。あれはキャラクターもストーリーもテーマも個人的に死んでると思いますが、世界観に魅入られる人が大勢いるから高評価を得ているのではないかと思います。

描きたい漫画を思いついた時に、この4つの要素を思い出してみて、この漫画作品ならどう見せていったらいいかと考えると読者を一人でも多く面白いと思わせることができるかもしれません。

どうも、ぷ~ちんです。

確実に面白い作品なんてないけど、こういった論理的な考えを頭の片隅に入れておくことは大事だと思うのです。